新作が一般版権商品として作れるようになって一番違うのは当日版権と違い、締切がないと言うこと。
納得いくまで原型を試行錯誤できますから。
さて、新作として「ちゃん・くん・さん」なキャラクターを進め、「原始さん」「ムーラちゃん」は完成したのですが
「くん」にもうちょいと時間をかけたい。とは言え、夏はイベント三連発。
新作も三連発で完成させたいところです。
そこで、まだ先にリリースしようと原型を作り始めていたアイテムを繰り上げることにしました。
死神&狸です。
そう思うと原型製作もはかどり、造型途中写真を撮る間もなく、進んでしまいました。
「おいこりゃ、納得いくまで原型を作ると言っておきながら、イベントに合わせて早めるとは何事じゃい!」
と一貫しないアッシの答弁に眉をひそめる方もいらっしゃるでしょう。
いやいや、そんなことはないのですよ。無い脳味噌で試行錯誤はいたしましたのよ。
「死神&狸」と聞いて、「河童の三平」を連想される方が多いと思いますが、
厳密には今回 造型したのは「河童の三平」版の「死神&狸」ではありません。(おい)
先ず「狸」ですが、出演作は「河童の三平」だけでなく、「子供の国」「ムーラちゃん」といろいろあります。
さらに「河童の三平」の中でも、顔が大きかったり、小さかったり、三角っぽかったり、四角っぽかったり、
いつも気になる「タマキン」もあったりなかったりします。
今回は、カラーで描かれたイラストを参考に丸顔で頭の大きな「狸」をチョイス。
「河童の三平」で言えば、最終回近くの雰囲気です。
造形的に悩むのは、水木先生独特のとんがった口。
第一作「大海獣対決セット」の鬼太郎の口の造型からアッシは
見る方向が限られても立体にするためのアレンジはなるべく避けると決めております。
(技術がねえだけじゃねえのか?)
ですから、今回の「狸」の口も右側にひん曲がってます。
まあ、立体化には色んな解釈があると思うので、このような造型もあっていいかなと。
このような解釈に関しては「死神」にも言えまして、
「死神」の特徴たる「シャクレ」をどう解釈するかが第一のポイントでした。それと「頭部の凹み」。
もちろん「狸」同様、「河童の三平」の前期後期、「サラリーマン死神」「フーシギくん」など
「目玉」はまん丸だったり、縦長だったり、作品毎にそれぞれ微妙に違います。
こりゃあ頭で考えるより作る方が早い!ってわけで、頭部を2種類原型製作。
原作から形状を研究して解析したものと、原作から感じるイメージで立体化したもの。
先ず、前者は「シャクレ」は左右どちらから見ても成り立ち、「頭部の凹み」は前後、「目玉」はまん丸で造型しました。
後者は「シャクレ」は「狸」同様、原作の見え方通りに再現、「頭部の凹み」は左右、「目玉」は縦長で造型しまいた。
結果的にアッシは後者を選択。
「シャクレ」は左から見ると成り立ってないし、「頭部の凹み」は前後割れが正しいんですが、
イメージ的には後者じゃないかなーって言うことで。
そいでもって、ソフビが上がりました。
ま、原型状態と外観的変化は見られないんで、なんですが。
キャラに違和感のない分割にするため、変に可動部は設けていません。
でも、首を動かすだけで、ちと面白い。
それとですね、ソフビ的には驚きの商品なんです。
死神の右腕なんですが、抜き口より上がってるんですよ。
普通に考えれば、材料は行き渡らないし、引き抜くのも困難でしょ。
長年培ってきたソフビ業者さんの独自の技術だそうです。
ストリート系ソフビでは、結構 使われてるらしいんですが、アッシは初体験なんで驚きました。
ソフビと言えば費用の安さから海外生産が増えてますが、
日本の技術力はまだまだ侮れませんぜ。
それでは、イベント・ネット通販でお買い求め下さい!