2008年は水木しげる先生ソフビの新製品を毎月出すというMUCHA YEARを敢行しました。
そして2009年の初新製品は夏のワンフェスでと決めていた訳ですが、果たしてキャラクターは何にするか?
みなさんのリクエストは鬼太郎の敵役が多く、中でも「牛鬼」を希望する人は多かったようです。
もちろん「牛鬼」はアッシ自身も好きな妖怪のひとつで、山村で暴れ回り警官と対峙する姿は
地底怪獣バラゴンを思わせる迫力で、立体化したい度は高かったのです。
実は、ソフビにするかどうかは別にして原型を2007年から作り始めていました。
カルラ様のミニ人形とのセットで、「大海獣対決セット」などと同じ感覚で作り始めていたかと思います。
しかし、しばらく手付けずでいたのは「牛鬼」は水木先生オリジナル妖怪ではなく日本伝統妖怪だったからです。
「百怪図巻」「化物絵巻」などに描かれており「日本伝統妖怪のソフビ化は手がけない」という初心に反します。
でも作りたい!どうしたらいい?
悩んだ結果、自分で例外を認める理由を見つけました。
2009年は丑年だから!
他人からすれば馬鹿馬鹿しい理由でしょうが、自分への納得なんてそんなもんです。(おい)
てことで、牛鬼の造形再開!と相成りましたが、ここでひとつ悩みが発生。
2009年に入りイベント会場で「次は何を作るんですか?」の問いに「夏には牛鬼を出します」と答えていたところ
みなさまが言うことにゃ「やっぱり大きいんですか?」「ベアードぐらいの大きさ?」というご意見。
大きく作っても場所とるし、値段が高くなるのはよくないでしょう〜と思っていたものの
そこまで言うなら大きく作ってやらあ!と作り始めたのがコチラ。
当初の全身と頭部が同じ大きさです。
劇中での大きさは測りかねますので、上にもある表紙の絵から割り出しました。
ウチの鬼太郎が角につかまれるぐらい。
しかもまあ、作り直し始めたのは「これから作ってワンフェスに間に合うんかい?」な時期でした。
しかし、妖怪愛を爆発させて造形を進行。
大型の胴体の乾燥に時間をかけながら、顔つきのバランスを何度も直しました。
角は別パーツでなくても抜くことはできるのですが、ちょっとしたプレイバリューのため別パーツに。
6本の脚は一度長く作りすぎたのをバランスを見て細かく修正。
水木先生の絵に描かれている背中の模様は、模様ではなくテカリの表現とも取れますが、大きな胴体に
モールドが無いのは物足りないので、モールドで表現。点描のようなツブツブモールドを入れています。
本当は体表に産毛のような毛が生えているのですが、その再現をソフビでやると毛が太くなり
イメージと異なるので断念。代わりに大型動物である象のような細かなシワを刻みました。
こちらが原型の完成状態。鬼太郎との対比はこんな感じです。
そして上がってきたソフビがこちら!
商品名:牛鬼
価格 :8000円(税込み)
形態 :塗装済み完成品 材質 :ソフビ
サイズ:全長280mm
パーツ:10パーツ
日米大型妖怪対決じゃないですがバックベアードとの比較はこんな感じ。
背丈はベアードの方が当然高いですが、幅は牛鬼の圧勝です。
ベアードのように倒れることはありませんが、場所は激しく取りそうです。
ということで名場面再現。
てな感じで「水木妖怪」としてソフビ化した「牛鬼」。中の気体のような本体に気をつけながら手にして下さい。